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 おいらの電動車椅子を紹介します。



電動車椅子について

 最近、多種多様の電動車椅子(以下、電動)が出てきている様で、一人一人のニーズに応じた選択も可能となってきています。おいらのいる国立療養所では、定期的に車椅子クリニックが行われ、医師、療法士、機器開発のエンジニアがチームとなり、その人にあった車椅子製作をしています。
 この様なことから電動は、無理とされていた重度障害の方々の使用を可能とし、喜びや希望を与えてくれています。又、電動サッカーなどのスポーツとして扱う様にもなり、使用の幅を広げています。


おいらの電動車椅子製作

 おいらの場合、自力で座位の保持が出来ない、人工呼吸器が必要、僅かに動く指で操作しなければならないなどといった問題点があり、製作チームの皆さんを困らせてしまった様です。

★座席を決める
 1の写真は、製作前に使用していた電動ですが、自力で座位の保持が出来ない為、腹部から胸部に幅広のベルトでの抑制、クッションを押し当てるなどで体を支えていました。しかし、頭部の支えが無い為に路面からくる走行時の振動により、座位のバランスが取れなく安定性はかなり悪いものでした。今考えると、恐ろしい乗り方をしていました。こうしたことから製作には、2の様に座位の安定性をはかる工夫に時間を掛けました。
 又、長時間同じ体位でいることは、誰もが出来なく苦痛なことです。その様な考えから、体位を変えたり体を休める工夫として、3のスイッチで座面全体が起きたり倒れたり、4の背面が起きたり倒れたりするダブルリクライニングとしました。
 *車体ベースは、スズキモーターチェアMC-16Pです。

(1)
製作前に乗っていた電動車椅子の写真
(2)
座席の工夫をしている時の写真
(3)
リクライニングスイッチの写真

(4)
リクライニングを倒した電動車椅子の写真


★人工呼吸器を乗せる
 おいらの場合、人工呼吸器がなければ何も出来ません。この頃(97、8年)は、電動に人工呼吸器を乗せることが普及されていなく、どの様に乗せるかチームの方々を悩ませました。
 人工呼吸器を乗せる台は、電動の後部に取り付け5、6の様に折り畳めます。又、電力はバッテリーから取るので、7の変電器を通して人工呼吸器へ流れます。これで、おいらが乗れるものになりました。

(5)
人工呼吸器を乗せる台を開いた写真
(6)
人工呼吸器の台を折り畳んだ写真
(7)
人工呼吸器と変電器の写真


★操縦むりかも!?
 人工呼吸器を乗せて電動に座ってみたものの、操縦が出来ませんでした。手の位置、コントローラーの角度などを何度替えてもうまくいきません。通常のコントローラーは、ある程度柔軟に出来ていますが、おいらの様な極度に落ちた筋力、僅かに動く指では、難しいことでした。8の写真は、全体が暗〜くなっている時の様子です。
 その暗い中、たまたま持ち合わせていたマウス(手の中に入れて使うタイプ)に棒を付け、9の様にコントローラーにしてみた所、スイスイ自由自在に思いのまま電動が動いたのです。おいらにとって、感動ものでした。

(8)
操作が出来なく悩んでいる時の写真
(9)
改造したマウスコントローラを試そうとしている時の写真


★仮使用そして完成
 「これならいける」となると、日常生活の場となる病棟で実際に使用し、乗り心地などを確認します。又、10の様に介護下さる病棟スタッフの方々に説明し、現場の声を聞きます。この様なことで改善点がわかり、使用者、介護者双方にとって、よりよい電動車椅子が出来上がります。
 電動車椅子は98年秋に完成し、おいらは価値ある「足」を手に入れることが出来ました。
 
(10)
病棟スタッフを集めて電動車椅子の取扱を説明している時の写真
(11)
電動車椅子を乗り回しているタケの写真


 最後になってしまいましたが、製作に携わったチームの方々、病棟スタッフの方々に感謝いたします。



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